今日は朝からご本山の晨朝法話をさせていただきました。

高田派本山専修寺では、毎朝７時より朝のお勤め（晨朝）があります。お経のお勤め後、御堂法話です。その御法話を今日は私がさせていただきました。ちなみに来月は１７日と２０日の予定です。

　約一年を通じてさせていただいていますが、同じ時間帯でも季節によってまったく違います。夏はもうすでに日が昇り蝉が鳴きそれは暑く汗をかきながらのお話です。ことに今年の夏の暑さは厳しく、早朝のこの広いお堂の中でさえじっとしていても汗ばみ、参詣者にとっても熱中症を心配するくらいでありました。お話の最初には必ず「暑いですなあ」でありました。　ところがそんなお朝事でも今朝はというと「それにしても寒いですなあ」でした。　言いたくないけどつい口に出てしまいます。

　今日のお話は、どこまでいっても自分は「ええかっこしいの自分」である、ということについて気づかせていただいたことを話しました。

そして素直に「ごめんなさい」とは言えない自分であるということも。

理屈はわかっているけど、ああそうなんだな、とは思うけれど

　「わかっちゃいるけど」できない自分。そして開きなおってる自分。

親鸞聖人は「本願力に遇いぬれば　むなしく過ぐる人ぞなき」といわれました。むなしく過ごす人とは、「わかっちゃいるけどできない」と開きなおってる自分のことではなかったかと思うのです。

話しながら自分自身考えてしまいました。今も考えています。

「本願力」に遇わなければ、むなしい自分に気づかないままであったことでしょう。

今は風も強い寒い午後です。遠くに見える山々は雪で白くなっています。暑い夏にはまったく気づかなかった冬の寒さ。このごろの私は　「ああ早く夏にならないかな」　とぼやいています。