仏さま  (6月21日のおはなし)

 「この世というのは不思議なところで、いつでも、どこかで、諸仏(仏がた)が教えを説いておられる。聞こえてはいないのだけれども、

その気になったら、いつでも、そこで、諸仏が教えを説いておられるところなのです。」

 と、竹中智秀先生は教えてくださいました。諸仏とは様々な仏がたのことですが、それはあの仏像のイメージではありません。

 もっと具体的に、たとえば父であり、母であり、その他おおよそなんでも、私にとって私を気づかしめるもの、生きる意味を教えてくれて、

歩ましめるものはすべてが諸仏なのでしょう。

 ちょっと難しいことをいったようですが、本当のよろこびを教えてくださるもの、ともいえるのでしょう。

 仏さまに遇うとは、つきつめていうと仏像に遇うことではありません。生きたはたらきに出遇っているかどうか。その問いが仏道であり、念仏の道であります。