伝道掲示板   (11月19日のおはなし)


写真は今日ある御寺院の前を通った時に目に入った掲示板の言葉です。

「正しければ 負けなさい」


これはいったいどういう意味なのでしょう。今も考えさせられています。皆さんどうでしょうか。

すべからく人は、何ごとにおいても「自分は正しい」と思ってしまいがちであります。特に自信がそうです。自分が正しいと思っていると、そうでないものはみな間違ったものに見えてきます。自分の考えに合わないものはみな間違ったものであると見下げてしまいます。その考えには常に勝敗がついてまわります。自分は常に勝つ位置にいるのです。正しい=勝つです。

 そんな生き方をしている自分にはこの言葉がまったく質の違う、別世界の国から発せられた言葉のように思えてきます。

 「正しければ負ける」人々が集う世界を浄土というのでありましょう。